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こうしてスタンドに架けてあると、普通の人形にも見える布袋戲木偶。しかし「中に手を入れて操作する」という用途の為、内部は独特の構造になっています。 |
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体を裏返した所。服の中には手を入れる為の「内體」と呼ばれる袋状のものが仕込まれており、木偶の手と脚も内體にくっついています。 |
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首までまくり上げてみました。首の所は内體の端を内側に折り返してあって、そこに偶頭の首部分を挿し込んで、輪ゴムやワイヤー、テープなどで留めてあります。 |
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内體だけ外してみました。これはかなり使い込まれたものなので、非常に汚れています。(;´Д`A |
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内體の背中です。…血糊がついてますね。 |
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内體の内側。手が当たる部分だけ激しく汚れています。 …前に霹靂スタジオを見学した時に、木偶(というか、「也呆」なので縫いぐるみ?)に手を入れようとしたら「臭くなるよ!」と言われたんですが、ようやくその意味を理解しました。この内體、激しく体育倉庫のマットレス臭…。(遠い目) |
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手足はこのように内體に取り付けてあります。 ちなみに新品の内體には、首部分の穴が開いていません。首の太さに合わせて、自分で切り込みを入れます。 |
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木偶の右手はこのようになっています。 木偶を操作する際、右手の人差し指を頭の中に入れ、親指で首の下を押さえるので、残りの3本をこの針金の輪の部分に入れて、木偶の右手を動かします。 |
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「可動手」の内部はこのようになっています。 柔らかい素材で出来た手の、指1本1本に針金を入れることで、武器を持たせたり形を変えたりできると言う訳です。 |
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「天宇布袋戲」に使われる木偶の手は、基本的に細くて骨っぽい独特の手がついています。素材は硬いので、指を曲げる事は出来ません。 |
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木偶の左手は、「天地同」と呼ばれる操作棒を左手で持って動かします。 天地同は外から見えにくいように、途中まで袖などの服地に隠されています。 |
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布袋戲のキャラクターは手甲をしている人が多いのですが、この手甲は服と手の継ぎ目や、武器などを手に固定する時に使うテープ、輪ゴムなどを隠す為にあるのだと思われます。 |
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最近の木偶脚は膝と足首が曲がるタイプが基本です。 昔の木偶脚は、腿から足までが繋がった全く曲がらないタイプのものだったのですが、膝が曲がる事で跪いたり膝を曲げて座るなど、自然なポーズを取らせる事が出来るようになりました。 |